あなたの目の前にはお菓子があります。それを食べるか食べないかを今ためらっていることと思います。食べたい、けれども、太る、肌荒れる、ばかになる、嫌われる……という恐れがあり、お菓子を食べる手をとめています。そのお菓子を食べればいっときの快さを得られるでしょうが、つぎの瞬間には間違いなく罪の意識に苦しんでいます。あぁどうして食べてしまったのか、私はなんて惨めなんだろう、あぁなさけない、あぁ時よ、もどれ!と不可能事をもくろみます。
さて、もしそれがランチならどうですか。ためらわずに食べるでしょう。それはなぜならランチを我慢すればお腹がぐぅとなって仕事中に隣の人に聞かれたら恥ずかしいという恐れがあるからです。もしくは「食べなきゃ死ぬ!」という恐れがあるからです。そしてランチはおいしいもの。恐れから逃れて、快さを求める人の性に合っています。だから今、あなたがお菓子を我慢するために必要なことは、お菓子に恐れを見いだして、お菓子以外のものに快さを求めることです。するとあなたはお菓子を我慢することができるようになります。
お菓子を我慢するために、その一「お菓子の恐怖を思いみる」
お菓子を食べることの恐れをお伝えすると、お菓子は、とくに糖分を多量にふくむお菓子は、肌をボロボロに荒らし、頭のはたらきを鈍くさせ、ふくらはぎを太く膨れあがらせ、二の腕をだらしなく垂らし、サイズアップの服を買い替えるために金を失くすということです。
一個じゃ絶対に止まらない、お菓子は麻薬のようなものです。だから今、それを食べるなら、必ず、必ず、明日もそれを食べています。一日一箱、十日で十箱、太るために喜んでお金を払う、この最悪の悲劇をイメージするだけでも、お菓子を食べたいとは思えないでしょう。
お菓子を我慢するために、そのニ「お菓子ではないものに快さを見つける」
お菓子を食べることが、必ず失敗するとわかっている整形手術にお金を払うようなものと思えば、それだけで我慢するのに十分かもしれません。これに加えて、なおお菓子ではないものに快さを見つけることによって、あなたは、お菓子を我慢することに成功します。たとえば、美しい身体になること、お菓子に費やしたであろうお金を高級旅行にあてること、そういうことを思うと成功率を上げることができます。
お菓子を我慢するために、その三「ガムを噛む」
クッキーやケーキなどのお菓子と比べると、ガムはお菓子とはかけはなれたものです。そもそも太る原因というのは糖分の多量摂取によって腸内細菌のバランスが崩れることだと考えられています。だからガムを噛んで太ることはないでしょう。
また、私たちの生活がスマホやパソコンなどの電化製品により蝕まれているような現代では、「私は何を食べたか」ということをとくに意識していません。口に含んでさえいれば何でもいいような食の時代です。
いいたいことは、つまり、急にお菓子を止めるということはむずかしいので、お菓子の代わりに、ガムを噛むことがいいということです。これにより歯医者に通う回数も減ることになるでしょう。
まとめ
人は恐れから逃れて快さを求める生き物です。だからお菓子を我慢するために必要なことは、お菓子に太る、ばかになる、肌荒れる、などという恐れを見いだして、お菓子以外に(たとえば美しい身体になる、お菓子に費やしたであろうお金を高級旅行にあてるなどの)別の快さを求めること。急にお菓子を我慢することはむずかしいかもしれませんので、慣れるまではガムを噛むこと。これにより、あなたは、お菓子を我慢することができるようになります。
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