モチベーションとは、ある目標に向かって走りつづけるための熱意のようなものです。モチベーション(Motivation)という英語の語源を遡ると「モチーフ(Motif)」という仏語にたどり着きます。モチーフは、もっぱら芸術において用いられる語で、日本語では「創作の動機となる思想や題材」と訳されています。この訳の「動機」のような意味が、モチベーション(Motivation)という英語に伝わり、日本語に伝わり、そして今日「モチベーション」は「やる気」や「意欲」さらに「動機」や「動機づけ」という意味を合わせた語となっています。
モチベーションのコロケーション(連結語)
ある語の意味をより具体的に把握するためには、語と語との自然な組み合わせ、つまりコロケーションに注目することが重要です。モチベーションのコロケーションを調べると、代表的なものとして、以下の組み合わせを見つけることができます。
- モチベーションの維持
- モチベーションの向上
- モチベーションを高める
- モチベーションを上げる
- モチベーションをあやつる
それぞれにモチベーション(Motivation)の日本語訳(やる気、意欲、動機、動機づけ)を適用してみると、とくに「やる気」という意味がなじむようです。動機を高める、動機づけの向上というのはおかしい。それだからモチベーションは、やる気の意味を濃くもっている、ついで意欲(熱意)、動機・動機づけという割合に意味をもつような語といえます。
モチベーションとカタカナで表記するわけ
かくしてモチベーションのように複合的な意味をもっている語は、そのままカタカナで表記されることになります。また、敢えてカタカナで表記することによって、その意味よりもその音を好む傾向にある日本人の感情を、好気的に仕向けることができます。だからモチベーションのように感情を重視したい語は、ひらがなで「やる気」と表記するよりも、あるいは漢字で「意欲」と表記するよりも、音の響きのいいカタカナで「モチベーション」と表記するほうがいいのです。
モチベーションとは何か、そのまとめ
モチベーションは、その語源を仏語の「創作の動機となる思想や題材」を意味するMotif(モチーフ)にもつ語です。それから英語ひいては日本語に伝わり、今日では、モチベーションはやる気や意欲、動機・動機づけという意味を合わせた語となっています。複合的な意味をもっていること、また感情を重視したいということから、単に「やる気」や「意欲」というよりも「モチベーション」とカタカナで表記することが、日本では好まれているようです。
コメント