「部下のやる気はなぜないのか」を考えてみると、昇進や昇格の目安が定かではない、やってもやらなくても変わらない、割に合わない、上司の指示(命令)を待っている(怒りを買いたくない)、などを挙げることができます。このような原因は、部下のやる気に結びついているでしょうが、たいした原因ではなく、うっすらと結びついているにすぎません。上司の仕事に取り組むようすこそが、部下のやる気を最も引き出すことであり、太く結びついている琴線です!
それをわからなければ、やる気のない部下はいっそうやる気を失い、二人の仕事は滞ることになるでしょう。やる気のない部下のやる気をどのように引き出すのか、そのすべを部下の立場からお伝えします!
部下のやる気は、上司次第!
そもそもやる気とは、ある目標に至るまでの道を進むために、みずから力を奮い立たせるようなことです。上司と部下とはチームとなり、同じ目標に進んでいます。上司がその道をいやいやと進んでいれば、部下はその道をいやいやと進むものだと思ってしまい、知らず知らずのうちに上司のやる気と合わようとします。しかしまた、上司がその道をあまりに熱く進めば、部下はかえってやる気を冷ますもので、道に迷うことにもなるでしょう。
部下のやる気を引き出す3つのコツ
上司は、どのように道を進めばよく、また仕事にとり組むとよいのか。それが下に書いた3つのことであります。
- 仕事を楽しむこと
- 理解に徹すること
- 命令を絶対しないこと
これを一言でまとめると、上司と部下との「調和」です。上司が部下のやる気を引き出すためには、上の3つのことを必ず守らねばならないように思います。
1. 仕事を楽しむこと
自分が仕事を楽しむことで、そのさまが部下に伝わります。世の中につまらない仕事はなく、つまらないように仕事する自分がいるだけです。
人に与えた楽しさや喜びは、自分の楽しさや喜びとなります。これを思うと、これまでの仕事にたいする見方を変えられ、その姿勢をよりいっそう良くできます!そして部下もまた、仕事にたいする見方・姿勢を変えることになるのです。
2. 理解に徹すること!
人は自分のことを理解してくれる人にたいして進んで力を貸したくなるものです。上司が部下を全くかえりみず道を進めば、はっと気づいたときには、部下はその道を引きかえしているでしょう。
理解に努めることで、見える、身につけられることもあります。男は女の痛みをわかりませんが、それでも理解に努めることによって、女の痛みを分かち合うことはできないけれども、察する力を身につけられ、いつもよりもやさしくできます。
3. 命令を絶対にしないように!
一度命令することで、その仕事に対する部下の見方・姿勢は一変してしまいます。
部下は、仕事を「している」のではなく「させられている」ものと思います。人は、外から縛られることを嫌い、内からおのずから物事を進めることを好みます。上司が命令すれば、部下は仕事にとり組んでくれるでしょうが、どちらにもメリットをもたらすことはありません。上司は命令というやり方でしか部下を動かす力をもたず、また、部下はみずからを動機付けする力を身につけられません。つまり、命令というやり方では、二人とも成長できず、けっきょく部下のやる気を引き出すことはできないわけです。
上司と部下とそのどちらにもメリットをもたらす方法は「上司が仕事を楽しむこと」です。すると、その姿を見た部下は、仕事のとり組み方を変えようとします。
仕事を楽しむとは何か?
ところで「仕事を楽しむ(愉しむ)」というのは、その仕事に関わる人に喜びをもたらすための、発見、工夫、実践をする、その三つのことです。
このブログ(モチベーション・マネジメント部)に例を求めるなら、読んでモチベーションを上げられる言葉を発見し、発見した言葉をうまく創意工夫(アレンジ)して、投稿します。
ファッションの売場に立つ人なら、服の並べ方、話し方、セールやメールの頻度、などと売上を伸ばすための(喜びを最も大きくするための)いろいろな発見があります。それをお客さんに受け入れられやすいやり方で施すことが、お客さんの喜びとなり、自分の成長につながります。
上司が楽しんで仕事にとり組めば、それを見た部下はおのずから仕事を楽しむようになります。ですから、まずは自分から変わることです!
まとめ
上司の仕事に取り組むようすこそが、部下のやる気を決めることです。
上司が仕事を楽しむこと、部下の気持ちを理解すること、命令を絶対しないこと、そうしてやる気のないようような部下は、感情を突き動かされるのであり、目標に向かって道を進むようになるのです。
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