やりきれない今を変えたいとき、自分を奮い立たせることが必要になります。今を変えるとは、今を生きる自分を変えることであり、自分を変えるとは、今ここにある自分の行動を変えることです。だから自分を奮い立たせようとこれを読むことも行動であり、すでに自分を変えています。
あらゆる行動には障碍がつきもので、それにぶつかり倒れてしまうと、何度となく自分を奮い立たせる必要が出てきます。何度となく自分を奮い立たせる必要があるために、そこで大勢はもう倒れたままでいいやと楽を選び諦めてしまうのですが、しかし少数の強者は、苦にめげず、飛び上がり、何度も挑戦をします。
このように、どうすれば自分を奮い立たせることができるのか、その方法を本文にてみていきましょう。
自分を奮い立たせる方法は、損失を思うこと
これまでに自分を奮い立たせるために数あることを行なってきたのかもしれません。ふりかえりみて考えて、自分を奮い立たせてきたすべてのことは、何か損失を思ってのことではありませんでしたか?
何かを勉強するにしても、自分の理想へというよりは、他者に負けじと行ってきたのではありませんか。他者に負けじと、つまり自分の価値を損なわないようにと、自分を奮い立たせてきたということです。
もし、あなたの今を変える行動が、今してもしなくてもどちらでもいいようなことで大した損失とはならなければ、やはり大して自分を奮い立たせる力にはならないでしょう。それというのも、生物の行動は、快楽を求めるよりも苦しみを逃れることの方が勢い凄まじくなるからです。ウサギがカメを追うときよりも、ライオンから逃れるときのほうが、足速くなるでしょう。
人格の損失を思うこと
先に述べたとおり、自分を奮い立たせる方法は、損失を思うことです。そしてその最高ともいえる損失は、人格の損失です。
だれもみな悪しき人格者と関わりたいとは思いません。つまり自分の人格を損なってしまったら、だれからも相手にされず、しかも後ろめたく居心地の悪い気詰まりな人生を送ることになってしまうのです。
自分の思い描く理想と、今の自分の行動とを照らしてみて、そうして何か心痛むことがあるようなら、自分の人格は損なわれているといえます。
自分の人格を損なうことをせず、善き人格者であろうとするならば、どこで何をするにせよ堂々とした立居振る舞いをすることができるでしょう。自分を隠したりする必要がなければないほど、自分のありのままの自然の姿をみせることができます。そしてその自然にだれもが惹かれるのです。
成功は、人格で決まる
ところで、どうして自分を奮い立たせようとするのかといって、それは私たちが成功を求めているからでしょう。
おそらく成功は、生き方を貫くことで実現できることでしょう。みずからの信念を貫き一生を全うするような人格者は、だれからも信頼されるでしょうし、この世の最高の価値はその信頼であります。
かくて、自分を奮い立たせる方法とは、人格の損失を思うことであり、これにまだピンと来ないようならば、その者と成功とはまだ縁遠い関係にあるかもしれません。
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