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誘惑に負ける原因は何か?

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身のまわりを見てみると、誘惑の引力があちこちで働いているようです。冷蔵庫にあるアイスクリームからは甘く官能的に誘惑され、目の前にあるスマホからは熱く興奮しようと誘われるかのようです。

どの誘惑も甘ったるく楽しいことばかりで、仕事中や勉強中、集中力を散らされて、はっと気づいときには「やってしまった」ということは誰にも経験があることだと思います。

いったい、誘惑に負けるのはなぜなんだろうか、どうしたら誘惑に打ち勝つことができるのだろうか?

そもそも誘惑に負ける原因はとても単純な動機であり、さまざまな物事を比べて、その一つを今やるべきだ〈善いこと〉だと決めてしまった、それだけのことです。

だからたとえば、勉強中、スマホからの誘惑に打ち勝つためには、勉強とスマホとの両方を比べてみて、スマホよりも勉強を今やるべきだ〈善いこと〉だと決めてかかれば、スマホを触ることはなくなり、勉強に集中することができるようになります。

「それは頭では分かっている。けれども誘惑に負けてしまう」というのが人間でしょうか。人はたとえ頭で分かっていることでも、疲れてしまったために、その良し悪しが分からなくなる、それで誘惑に負けてしまうというわざわいに見舞われます。

このようなことを含めて本文では、より詳しく「誘惑に負ける原因」と「誘惑に打ち勝つ方法」とを明らかにしたいと思います。

 

そもそも誘惑とは何か?

そもそも誘惑とは〈いざなう〉と〈まどわす〉という意味を合わせた熟語です。

それぞれの語の成り立ちをみると、いざなう(誘)は「人や動物を時間をかけてある場所・状態にさそい導く」を意味する語で、まどわす(惑)は「さまざまな考えがさかんに現れる、まどう」を意味する語であることがわかります。

誘惑に負けたときを思いますと、さまざまな考えがゆっくりと確かな力で強くなってゆき、ついにはそれに引っぱってゆかれてしまう、そういうことをイメージできます。

また、誘惑の英語「Temptation」には「Temp-(テンポ、一時的)」という時間的な意味があります。「Temptation」の語源をみると、12世紀、ラテン語の「Temptare(感じる、試してみる)」という意味をもつことばとわかります。

 

誘惑に負ける原因は何か?

はじめに述べたとおり、誘惑に負ける原因は、さまざまな物事を比べて、その一つを今やるべきだ〈善いこと〉だと決めただけです。つまり誘惑に負けたわけではなく、そもそも誘惑とはありもしないものです。

それはこういうことなのです。

さいしょに頭では勉強を今やるべきだ〈善いこと〉だと思っていた、けれども疲れてしまって、勉強よりもスマホを今触るべきだ〈善いこと〉だとしだいに思うようになる。そのうちに疲れが抜けてゆくと、はっと気がついたように、過ぎたときをふり返って、そのときにスマホを触って勉強しなかった自分を、今のさえた頭で責めてしまうのです。「なんで触ったの!」といって。だからつまり誘惑に負けたわけではなく、疲れてしまってスマホを触ることを〈善いこと〉と決めただけであり、それを今の知的なさえた頭でふり返り見るから、誘惑に負けたと思い込んでしまうのです。

つまり誘惑に負ける原因は、頭が疲れたからという一言につきます。そして誘惑に負けるとは、かつての自分をまちがっていたと責めることなのです。

 

誘惑に打ち勝つためには?

だから誘惑に打ち勝つためには、目を瞑って、深く息を吸って、吐いてと、休むことがもっとも重要なことといえます。

誘惑に打ち勝つためには、これらの手を挙げることができます。

  1. 何もせずに休むこと
  2. ことの善悪を頭に植えつける
  3. 誘惑から遠ざがること

 

スマホの誘惑に打ち勝つためには「何もせずに休むこと」

仕事中や勉強中あるいは今、スマホを触りたいと思ったら、何もせずに休むことです。すると、スマホを触りたいという思いがしだいに消えてゆきます。なぜなら休むことによって、誘惑に負ける原因である疲れがしだいに抜けてゆくからです。

 

デザートの誘惑に打ち勝つためには「やらない方が善いと思うこと」

頭が疲れていると、どちらか物事を比べるときには考えなくても楽しい・快いと思えることを選びます

デザートを食べるか、食べないか。食べるなら甘くきもちいい、けれども太ります。

あなたの好きな人が「デブは嫌い」というなら、あなたはデブを悪として、デブではないものを善とします。そして頭の片隅には「デザートを食べない方が善い」が置かれるようになるでしょう。このように頭のさえているときに「デザートを食べることは悪いことだ」と頭の芯に植えつけることによって、頭が疲れているときでもデザートの誘惑に打ち勝つことができるようになります。

 

誘惑から遠ざかり、誘惑との勝負を避ける

「知らないなんて人生損してるよ」という文句をよく聞くかと思いますが、「知らない方が人生得してる」かもしれません。

ひとたび酒の味を知ってしまうと、その人の人生には酒が滴ってしまいます。街を歩けばあちこちの酒屋から誘惑され、酒にみちた、酒まみれの人生を歩むことになってしまうことでしょう。つまり見なければ誘惑されることはないということです。

スマホなら電源を切る、デザートならごみ箱に捨てるというように誘惑のもとを断ち切るなら、はじめから誘惑と勝負することはなくなります。

 

疲れたときに真の力が試される

誘惑に打ち勝つためにいろいろと試してみたけれども、それでも誘惑に負けそうなときはあります。そこで負けじと誘惑に打ち勝つことができるかどうか。それがあなたの真の力です。

勉強中に誘惑に負けそうなときは、試験に合格したいと強く望むこと、合格できなかったときの嫌なことを思いみること。現実はあなたが望んだとおりになります。

 

まとめ

誘惑に負ける原因は、さまざまな物事を比べて、その一つを今やるべきだ〈善いこと〉だと決めたそれだけのことです。正しくいうなら、誘惑とはありもしないもので、誘惑に負ける原因は頭が疲れているからです。そして「誘惑に負ける」とは、かつての自分をまちがっていたと責めることなのです。

勉強中にスマホを触りたいと思ったときは何もせずに休んでください。デザートを食べたいと思ったときは「デザートは悪である」ということを頭の芯に焼きつけることです。誘惑の元を見えないようにすることが誘惑に打ち勝つ決め手です。

誘惑に負けそうなときに真の力が試される」ということを覚えておいてください。

 

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